もののあわれについて856 2016年12月22日 正月のついたち頃、かむの君の御はらからの大納言、たかさごうたひしよ、藤中納言、故大殿の太郎、真木柱のひとつ腹など参り給へり。右のおとども、御子ども六人ながら引き連れて、おはしたり。御かたちよりはじめて、あかぬ事なく見ゆる人の御ありさまおぼえなり。君だちも、さまざまいと清げにて、年のほどよりはつかさ位過ぎつつ、何事を思ふらむと見えたるべし。世とともに、蔵人の君は、かしづかれたるさまことなれど、うち…続きを読む