国を愛して何が悪い199

平家一門の栄華とは、つまり武士が「王朝」に変装してみせた栄華といってよい。それほどまでに魅惑されるものがあったのだ。平家の栄華のなかに、王朝の夕映えの悲しく息づいていることを、平家物語の作者は見逃さなかった。亀井 作者の中では、藤原芸術と院政芸術の間に、微妙に、たゆたふ心、というものを、持っていたと言える。それは、源氏物語から続く、伝統の心である。 日本の表現者は、その伝統ゆえに、一に共通し…

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