もののあわれについて935

宮を、所につけてはいとことに、かしづき入れ奉りて、この君は、あるじ方に、心やすくもてなし給ふものから、まだまらうどいのかりそめなる方にいだし放ち給へれば、「いとからし」と思ひ給へり。うらみ給ふもさすがにいとほしくて、物ごしに対面し給ふ。薫「たはぶれにくくもあるかな。かくてのみや」と、いみじく恨み聞こえ給ふ。 宮様を、山里らしくないほどに、丁重に、お迎え申して、薫の君は、主人側扱いで…

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