国を愛して何が悪い205

ここでいう悪人とは、あらゆる救いから見放されたと思っている絶望者のことである。「煩悩具足のわれら」であり、破戒無戒の人であり、或る場合は殺人者である。それを成仏させるのが本願である。「他力をたのみたてまつる悪人」、これが「往生の正因」だと言ったとき、重点は「悪人」にあるのではない。「他力をたのみたてまつる」以外にない人の孤独にあるのである。あらゆる医者から見放された病人の最後の祈りのようなもので…

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