もののあわれについて951

日ごろのつらさも紛れぬべき程なれど、対面し給ふべきここちもせず。思し嘆きたるさまのはづかしかりしを、やがて見なほされ給はずなりにしも、今よりのちの御心あらたまらむは、かひなかるべく思ひしみてものし給へば、誰も誰もいみじうことわりを聞こえ知らせつつ、物ごしにてぞ、日ごろのおこたりつきせず宣ふを、つくづくと聞きて給へる、これもいとあるかなきかにて、おくれ給ふまじきにや、と聞こゆる御けはひの心ぐるしさ…

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