もののあわれについて972
日さしあがりて、人々参り集まりなどすれば、あまり長居もことあり顔ならむによりて、いで給ひなむ、とて、薫「いづこにても、御簾の外には慣らひ侍らねば、はしたなきここちし侍りてなむ。いままたかやうにも候はむ」とて立ち給ひぬ。宮の、「などか、なき折には来つらむ」と思ひぬべき御心なるも、わづらはしくて、さぶらひの別当なる右京の大夫召して、薫「よべまかでさせ給ひぬ、と承りて参りつるを、まだしかりければくちを…
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