国を愛して何が悪い257

古代国家における最初の宗教的破綻のとき、聖徳太子は「世間虚仮、唯仏是真」と遺言された。人間のすべてが救済されるなどということは永久にありえないだろうが、「唯仏是真」という信仰の実証される物とは、「永久に救われぬ」というこの事実以外にない。これは太子の信仰体験の示されたところであった。「世間虚仮」であることへの絶望からのそれは祈願である。換言すればここに仏陀の慈悲の永遠性を確認したということであり…

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