神仏は妄想である537

さて、もう少し、大般涅槃経という、経典を見ることにする。


「大般涅槃経」というテキスト自体が、すでにブッダの遺言を裏切っているのである。

山折哲雄


私には、権威がないから、山折氏の、権威を使って、書かせてもらう。

私は、素人である。

勿論、素人には、素人の強みがある。


遺体にかかずらうな、と言った、仏陀の意思を、帝王に対するような葬儀を執行することによって、裏切っているのである。


それは、

死にゆくブッダにたいする追慕と喪失感がそれほど強大であったということだ。

山折


つまり、弟子たちは、焦ったのである。

その死は、不安と混乱を生み、そして、無秩序になる。

ゆえに、仏陀の遺骨に執着して、それを分配して、塔に収めずには、いられなかった。


人間である。

仏ではない。人間なのである。

人間は、仏に成る者ではない。

人間になるものである。


不要な儀式に、捉われた、仏陀の弟子たち・・・

それが、仏教という、宗教を作ったのである。


仏陀が、仏教を作ったのではないことを、ここで、明確にしておく。

つまり、仏陀滅後の仏教というものは、仏陀とは、何のかかわりもない、組織になった。


呆れる。

勿論、キリスト教も、そうである。

イエス・キリストと言われる、ナザレのイエスは、キリスト教が言うところの、ナザレのイエスではない。


創作された、メシア、イエス・キリストである。


つまり、人間は、すへからく、妄想を続けて、生きて来たのである。

信仰とは、何か・・・


それは、迷いである。


我が身を信じる前に、神仏を信じるという、呆れた行状は、如何ともしがたいのである。


さて、仏教の伝統とは、仏陀を裏切った伝統である。

だから、今更、実は言うことも無いのであるが・・・

馬鹿者たちのために、私は言う。


山折氏が、逆恨みのようなことを、書く。


その第一は、いつでもどこでも人の死の間近に立ち会って死者を見送る儀式を、自信をもって執行するということである。アーナンダの徒がそれをせずして、いったい誰がするというのか。今日、日本の仏教を批判して、葬式仏教と罵詈嘲笑をあびせる人々の声は絶えることがない。しかし現実を見よ。日本の仏教が仏教として生きながらえてきたのは、まさにその死の儀式を執行しつづけてきたからではないか。それのみではない。忘れてならないのは、その葬式仏教は何も日本においてはじまったのではないということだ。それはじつに、歴史上のブッダの死とともにはじまった儀式なのである。そのことを「大般涅槃経」というテキストはあますところなく示しているではないか。

山折


と、いうこで・・・

それでは、私の意見を言う。


それも、無理である。

時代性が、違う。


葬式は、葬式屋がする。

葬式屋が仕切るのである。


僧侶は、必要ならば、葬式屋に呼ばれて、下手な読経をするのみ。

あるいは、もう、葬儀屋ではなく、新しく、新葬儀屋が出来て、色々な形の、死者との別れを演出する、才能ある人たちが、出てくる。


宗教と、葬式は、別物になる。


ところで、日本で最初に、死者の葬儀のようなことをしたのは、鎌倉時代の無名の僧侶たちである。


乱世の時代、至る所に、死体がゴロゴロしていた。

それを、見るに見かねて、無名の僧侶たちが、あるいは、僧侶に準じる、出家無頼の者たちが、その死者に、読経して、供養したのが、始まりである。


それ以前は、僧侶は、死者のために、読経などしなかった。

読経とは、教えを暗唱する意味で、始められた、修行の一つである。


今も、奈良の仏教は、葬式はしないのである。

南都六宗である。


そして、天台も、真言も最初は、葬式などしなかった。

更に、鎌倉仏教の始祖たちも、である。


宗教と、葬式は、別物であった。

本来、葬儀、葬式とは、野辺の送りのことで、村人、周囲に住む者たちが、死者を葬るために、集い、村の長が執行したのである。


私が、タイのカレン族村で、聞いた話は、人が死ぬと、村人たちが、山に死体を捨てに行く。


そして、葬式は、村人たちが、一晩中、死者の周りを巡り「お前は死んだ、死んだ国に帰りなさい」と、それを繰り返し唱える。


勿論、それ以上の、供養などはない。

つまり、先祖供養の、習慣などはない。


ただ、時々、暗闇の中で、光があったり、犬が吠えると、死者が帰って来たと、口にするだけである。


ちなみに、このカレン族は、日本の古代の伝統の、映しのような、行為を行う。注連縄を張り、結界を作る。

建物は、高床式であり、日本の縄文時代のような、建物である。


彼らは、それで十分に生きている。

先祖供養をしなければ、幸せになれないと、言えば、笑うだろう。


死者は、死者の国に、帰るものだからだ。