日々の言い分372

歴史小説、天草四郎、の最終校正を終えた。

始めて、全国発売する本である。


25年ほど前に、書いたもので、そろそろ、捨てようかと考えていた。

しかし、本の形になると、捨てないで、良かったと思う。


天草四郎、益田四郎には、諸説あるが、歴史的背景は、事実である。

日本では、最大の一揆だった。


農民一揆である。

そして、それに、キリシタンたちが、加わった。

と、いうより、キリシタン一揆とされた経緯がある。


調べて解ったことは、本当は、農民一揆であるということだ。


苛斂誅求の政治に対する、謀反である。

当時の支配者の、凄まじいばかりの、税の取り立てである。


それが、キリシタンたちと、組んだのだ。

もう一つは、武士だったものの、最後の戦いである。


小西行長の家臣だった、武士たちは、その武士の面目を求めた。

それに、キリシタンたちが、利用されたとも、言える。


ただし、歴史は、それぞれの、見方がある。

キリシタンのみに、目を向けると、誤る。


そして、そこで持ち上げられたのが、天草四郎である。


その伏線があった。

バードレ・ママコスという宣教師の、予言の書である。


私が、この小説を書くきっかけにもなった。

その予言の書が、益田四郎を、天草四郎へと、持ち上げた。


まだ、15歳の少年である。

ただし、頭脳明晰、そして、美少年だった。


それゆえ、神童として、祭り上げられたのである。


実に、悲しい物語である。


平たく言えば、気の毒だった。


当時、キリシタンに対しては、よからぬ噂を流して、禁教として、対処していたが、信者たちは、普通の良い人々だった。


その普通の良い人々が、都合の良いように、利用されたのである。


それは、幕府のみならず、宣教師、そして、白人の商人たちに、である。


長崎では、女たちが、奴隷とした売られていた。

そんなことは、歴史には、書かれないが・・・


更に、イエズス会は、侵略の手先だったこと。


九州全土を、キリシタンの国するという、意欲である。

それを見た、秀吉が、危機感を持ち、即座に、禁教となった。


もし、あのままだと、九州のみならず、日本全土が、キリシタンになっていた可能性もある。

ただし、侵略されてのこと。


ローマ法王の、直轄地として。


呆れることだが、当時の、白人たちは、世界の主人と考えていたのである。


そして、キリスト教のみが、正しい、進化した教えであると、信じた。


それが、実は、今も続いているが・・・


兎に角、私は、天草四郎を、ただ、気の毒と思い、筆を進めた。

更に、無益に殺される、キリシタンたちである。


何故、あれほどに、強い信仰を持ったのか・・・

知らないからである。

知らなかったのである。


キリスト教が、本当に、どんな教えなのかを、知らなかった。


それも、気の毒である。


一神教というものは、世界を平和にしない。

唯一、白人が主人公であり、他民族は、悪なのである。


だから、簡単に殺す。

他民族と、異端は、殺すことが、許されるのである。


本になると、何となく、書いたことを、誇りに思うようになる。

ただし、私は、小説家には、ならないし、なれない。

そんな才能も、体力もない。


最初で、最後になるだろう。


ただし、自費出版した本は、二冊ある。


遣隋使・小野妹子、命凛々、という幕末の少年たちを描いたものだ。


小野妹子も、命凛々も、よく調べて書いた。

その、調べることが、楽しく、私の教養になった。


まあ、死ぬまでの、暇つぶしである。


定価は、1500円で、税別。


新しいものでなくても、すぐに、古本が出るから、読んでもらいたいと思う。

少しばかり、照れるが・・・


私の、好みが入る小説である。


まあ、本当は、どうでもいいのだが・・・