生きるに意味などない165 2019年11月29日 およそ伝統的諸文化がそれぞれの個性を失って無色、無差別の状態となり、個人間の相違がみな一定の平均価値の水準まで押し下げられてしまうような環境では、人間は知らず知らずのうちに自分の真の実存的中心である「自己」から切り離されてしまい、必然的に「自我」中心に生きるほかないからです。エゴが猛威をふるう世界には、セルフに基づく深層的主観性の統一態成立の余地は残されておりません。筒井 危機意識である。自己…続きを読む
生きるに意味などない164 2019年11月28日 こうして今や、均一化した、すなわち、独自性を失った生活環境が、我々のまわりに急速に形成されてゆきます。・・・これは単に人間の外的な生活様式が画一化されるだけのことだけばなく、そのような画一化された生き方で存在する人間のものの見方も、ものの感じ方も、つまり、人間の内面構造が画一化され平均化されていくということです。溌溂たる生気を欠く、無気力な一様性のメカニズムが人間存在を支配するようになり、それが…続きを読む
生きるに意味などない163 2019年11月27日 均一化の味気無さは、人間生活の外面にとどまらず、いつのまにか心の内面にまで忍び込む。現代の科学技術の特徴的な産物のひとつであるマス・メディアの暴力的支配の下、人間は知らず知らずのうちに、あらかじめ計画されたある一定のプログラムに従って思考するように馴らされていくのです。筒井 これが、本当に、恐ろしい。おそらく、70歳代の人たちは、その中の大多数である。だから、洗脳されて、どうしょうもなくなって…続きを読む