死ぬ義務64

しかし、なんのことはない、ほんとうは現代の医学をもってしても自殺のメカニズムを解明できないものだから、ただそのばしのぎに感染という考え方をもってきただけのことだ。・・・自殺 より 昔から感染の張本人として、非難が集中するのは、新聞雑誌の類である。ジャーナリズムが騒ぎ立てるから、まねする者が出てくるのだ。新聞が人を殺すのだ、と。それなら話は簡単だ。・・・自殺 より さて、日本でも、今年は、芸能…

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死ぬ義務63

民主主義の時代だ、われわれは耳にタコができるほどそう聞かされてきた。すべての権力は民衆にある、と。この考えはペリクレス時代のアテネに生まれたものだが、そこでは女性とか奴隷は、都市生活には参加していなかったのだ。そんなことぐらいはだれでも知っている。民主主義とは、はじめから権力に都合のいいようにしくまれた言葉なのである。 民主主義は19世紀に産業ブルジュワジーが選んだ、抑圧の手段にすぎない。左翼…

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死ぬ義務62

支配者の側は、派閥抗争に明け暮れながらも、いまだにわれわれを指導しようとしている。われわれが弱音を吐いたりすると、さっそく驚いて痛みいったり、憤慨してみせたりするという奥の手を持ちだしてくるのだ。自分から姿を消してしまう自由、つまり自殺の権利を行使する人間の数は、日一日と増えている。これはまじめな話だ!だが自殺を嘆かわしいものとして(社会学、宗教、医学の立場から)論じるのは許されるが、見方を変え…

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