国を愛して何が悪い266

京都に進駐した、足利尊氏の軍勢の有様から、再度、見ることにする。 それは、戦後の混乱を立て直すという、作業から、始まる。 足利尊氏は、後醍醐天皇を追放した直後の、建武三年、1336年に、後の基本的法令となる、建武式目、を作成した。 その内容については、早島大祐氏の、室町幕府論、から紹介する。 内容は、おおよそ、三つに分けられる。 の倹約令から顕著に読み取れる、道徳的項目である。倹約、飲…

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国を愛して何が悪い265

室町時代は、現代の商品経済社会の、始期であるという、事実には、驚く。 そして、それまでの、身分制度が、根底から、揺らいだ時期でもあるとの、指摘である。 室町時代は、古いものと、新しいものとが、交錯して、無秩序に見える。が、それが、他の時代との、違いである。 漠然としている、時代性である。だから、見えにくいと思われる。 全国を覆う、そして、国外にまで広がる、商品流通の時代は、律令国家以来の…

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国を愛して何が悪い264

室町時代とは、祇園会山鉾巡礼の成立と、大文字送り火の成立時期にはさまった一世紀、十五世紀の時代をいうのである。それは南北両朝がようやく合一して、一世紀を通じて戦われた南北朝動乱が終息した三代将軍足利義満の治世から、義持、義教を経て、八代将軍吉正御台所富子までの時代、金閣から銀閣までの間、それが室町時代であった。脇田晴子 室町時代 上記の定義で、話を進める。 更に、早島大祐著、室町幕府論、から…

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